断想さまざま

山村浩(哲学・大学非常勤講師・藤枝市在住・宇久村宏=ペンネーム)の日々の断想です。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

島田市「ばらの丘公園」

三日前の水曜日は上野の東京芸大での仕事で、その行きがてら上野公園を散歩した。まばゆい秋の光りに満たされた園内を歩きながら、ふと三島由紀夫の「ドルヂェル伯の舞踏会」という評論の冒頭部分を思い出した。家に帰って久々にこの作品を読み返してみた。 …

歳時記の美学

俳句の季語は、一部は伝来の和歌や連歌などに由来するけれど、俳諧連歌の成立とともに新たに多くの季語が生まれた。新しい季語は、俳諧の創成期に限らず近代以降も多く生み出されている。 蚊柱や棗(なつめ)の花の散るあたり 江戸中期の俳人、加藤暁台(き…