断想さまざま

山村浩(哲学・大学非常勤講師・藤枝市在住・宇久村宏=ペンネーム)の日々の断想です。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

句作の続き

後期の授業が始まってちょうど一ヶ月経った。順調に授業をこなしている。 以前にもどこかで書いたが、私は「りいの俳句会」の会員になっている。これは学部生時代の恩師であり、職場(東京芸大)の上司でもある檜山哲彦先生が主催されているもので、毎月一回…

作者と「精神」

前回の記事で池大雅について書いたが、そのことに関連して少し補足的に書いてみたい。 芥川龍之介は最晩年の漱石を「才気煥発する老人」と評している。世間の人々は漱石を「枯れた文人」だったように回顧しているが、そんなのはウソだ、あの人は死ぬまで青年…

池大雅と「精神」

先週の水曜日は東京芸大の授業の初日だった。久々に上野へ出たが、ちょっと早めに着いたので、東京国立博物館の常設展へ寄った。 本館の二階は縄文時代から江戸時代まで、時代順に日本美術の流れを概観できる仕組みとなっている。玉石混交の展示だが、保存の…