断想さまざま

山村浩(哲学・大学非常勤講師・藤枝市在住・宇久村宏=ペンネーム)の日々の断想です。

年度内授業終了

 金曜日は祝日だったが、今年最後の東海大学の授業日。授業前、久々にキャンパスの裏にある三保の松原へと続く海岸へ出た。前日の雨のせいで、海は台風の後のように濁っていたが、風は暖かくさわやかだった。
 授業後は静岡の街へ出て、前々から行こうと思っていた「このみる劇場」というところへ行った。ここは「劇団渡辺」の劇団員が店員をやっているお店で、小さなホールの空間にバーが併設されている。
 ドアを開けるといきなり、劇団員がトレーニングをしているのが目に入った。思わず立ちすくんでしまったが、どうぞどうぞと言われるがままに中へ入り、お酒を注文した。聞けばこのトレーニングは、店で毎日行っているパフォーマンスの一つで、ほかにも芸人や歌い手、ダンサーなどのイベントやパフォーマンスがあるという。
 お酒を飲みながら劇団員の方々と話をした。入団したての大学生も何人かおり、「それじゃあ僕みたいな素人にも入団のチャンスがあるわけですね。」と言うと、笑いながら「ぜひぜひ」と答えてくれた。
 その後、観客の「お題」を元に寸劇を演じるというパフォーマンスがあった。これは観客がAとBという二つの「お題」を出し、それに「味付け」を行うというものである。たとえばAが「電車」、Bが「宇宙」で、「味付け」が「みんなトイレに行きたい」だとすると、「電車」というシチュエーションから始まり、「宇宙」という結末にいたる寸劇を、劇団員が即興でやる。その際、演じる人全員が「トイレに行きたい」という設定で演じるのである。新人も交えてだったので、はじめは(失礼ながら)ちょっと演技が固いところもあったが、途中から客も増えきて、徐々に楽しいパフォーマンスを披露してくれた。
 ともあれこの日で年内最後の授業が終了。ほっとした気分である。年明けの授業は1月10日から始まる。