断想さまざま

山村浩(哲学・大学非常勤講師・藤枝市在住・宇久村宏=ペンネーム)の日々の断想です。

「レトロ」な茶の間風景



 「昭和レトロ家電展」の一角には「昭和の茶の間」が再現されていた。昭和30年~40年代の様子を再現したものだという。たしかに小物類は時代がついたものを並べているが、部屋の雰囲気そのものは、案外今でもあちこちの家庭に残っているのではないだろうか。
 筆者は学生の頃によく民宿を使ったが、辺鄙な土地の民宿で垣間見たお茶の間の風景は、この写真よりもずっと濃厚に「古い日本」を残していた。もちろん観客のために人工的に再現された部屋と、実際に人間が住んでいる部屋との違いはあるわけだが……。