断想さまざま

山村浩(哲学・大学非常勤講師・藤枝市在住・宇久村宏=ペンネーム)の日々の断想です。

謹賀新年

 謹賀新年。本年もよろしくお願い申し上げます。
 毎年元旦はどこかへ出かけることにしているのですが、初詣に行く習慣はないので、今年も温泉へ行ってきました。場所は去年と同じ「用宗みなと温泉」です。用宗は漁港で有名な町で、静岡から電車で二駅、わずか八分のところにあります。歩いてすぐのところに海水浴場があるのに閑静な町で、ちょっと裏通りに入ると車の音もせず、いたるところ昭和の面影が残っています。
 用宗駅に降り立ってすぐ海岸へ向かったのですが、遠くから木遣のような謡が聞こえてきました。通りかかった町の人に訊いてみたところ、元旦には地元の消防団員が、謡いながらあちこちの井戸を回ってホースで放水するのが習わしとのこと。ただし今は実際には謡わずに、録音したものをスピーカーで流しているそうです。
 海岸をしばらく散策してから用宗みなと温泉へ。チケットを買って入館し、用宗名物のしらすで腹ごしらえをして入浴しました。ここの湯は、目前に拡がる用宗港の向こうに富士山が見えるのが売りなのですが、今年は雲がかかっていて残念ながら富士は見えませんでした。
 たっぷり湯につかってから隣のビール工房併設のビアバーへ。しかし団体客が入っていてゆっくりできる雰囲気ではなかったので、早々に外へ出ました。用宗の港をぐるっと回るようにして広野海岸公園というところへ。ここは初めて訪れたのですが、小高い丘があって西は遠くに御前崎が、東は駿河湾を隔てて伊豆半島が望めるという素晴らしいロケーションでした。園内には難破船をモチーフにしたアスレチックもありました。
 その後用宗駅へ戻ったのだけれど、何となく湯に入り足らない気分がしてそのまま焼津駅へ。「焼津黒潮温泉」に浸かってきました。そんなわけで年初から温泉のはしごをし、今年も「ドラえもん」のしずかちゃんのような日々を送ってしまいそうな勢いです。風もなく穏やかな一日で、素晴らしく気持ちの良い元日でした。



用宗の海岸風景



広野海岸公園にて。遠くに見えるのが御前崎です。



同じく広野海岸公園にて。こちらは伊豆半島の眺めです。



難破船をモチーフにしたアスレチック



何やら動物が写っているのがお判りでしょうか?~(=^‥^)ノ