断想さまざま

山村浩(哲学・大学非常勤講師・藤枝市在住・宇久村宏=ペンネーム)の日々の断想です。

2016夏・ヨーロッパの旅

9月1日~2日(ミラノ~成田)

今回のヨーロッパ滞在の最終日だが、午後の便で成田へ戻るので、あまり時間はない。 ホテルに荷物を置いてブレラ美術館へ。ドゥオモ(大聖堂)前の広場から巨大なアーケードを抜けて、別の広場へ出た。ツーリスト・インフォーメーションがあったのでそこで美…

8月31日(ツオーツ~ミラノ その2)

新学期が始まり、忙しさにかまけてしばらくブログをさぼってしまった。旅行記の残りを続けることにします。 ※ ベルニナ峠を越えてすぐの駅、アルプ・グリュムで途中下車をした。駅は高台にあり、目の前に雄大な氷河のパノラマが広がっている。氷河の先端から…

8月31日(ツオーツ~ミラノ その1)

スイスの滞在はこれが最終日。今日中にミラノへ戻り、明日は成田行きの飛行機に乗るので、実質的に旅の最終日でもある。日本へ帰ることを思うと、なぜか子供のように心細い。不安な胸騒ぎのようなものさえする。理由は分からない。おかしなことだが、日本か…

8月30日(ツオーツ その2)

列車に乗ってサン・モリッツへ。トレッキングの予定変更でだいぶ時間が余ったので、イン川の谷の最奥部、シルス湖へ行ってみることにした。途中、ポントレジーナで乗り換えがあり、待ち時間を利用してトイレに入っていたら、ぎりぎりで列車を逃してしまった…

8月30日(ツオーツ その1)

6時半起床。朝食後、短い読書タイム。10時半の列車でディアヴォレッツァ駅へ。ロープウェイで山頂まで行ってトレッキングをするつもりだったが、着いてみると雲が厚いので諦め、二駅戻ってモルテラッチという駅で降りた。ここから峡谷沿いにモルテラッチ氷…

8月29日(チェレリーナ~ツオーツ)

朝5時起床。前日の天気予報で、午後からにわか雨があると聞いていたので、早目に動くことにしていた。 荷物を預けて宿を出発。今朝の空気はさわやかで、ちょっとひんやりするくらいだ。ここへ来るまでずっと続いていた暑さも、昨日の驟雨で洗い流されたよう…

8月28日(バート・ラガーツ~チェレリーナ その2)

ふたたびチェレリーナ駅へ戻り、サン・モリッツ行の列車に乗り込んだ。終点のサン・モリッツまではわずかな所要時間だが、すぐに車掌が検札にやって来た。切符を取り出して見せると、「この切符はどこで買ったのか?」と詰問し始めた。どうやらチェレリーナ…

8月28日(バート・ラガーツ~チェレリーナ その1)

昨夏のヨーロッパの旅行記を中断させてしまっているが、記事自体はあと数日で帰国というところまで来ている。当初は、去年の帰国後にすぐ書き上げてしまうつもりだったのだが、すでに一年(!)が経とうとしている。簡単なメモ書きがあるので、それを頼りに…

8月27日(フライブルク~バート・ラガーツ その3)

バーゼルの後は列車でチューリヒへ。今度こそ駅でコインロッカーに荷物を預け、身軽になって駅の外へ。大通りを離れてリマート川沿いの小道に入った。チューリヒには以前、友人たちと車で来たことがあるのだが、その時はドライブで素通りしただけで、街自体…

8月27日(フライブルク~バート・ラガーツ その2)

切符を買って美術館に入り、荷物をロッカーへ入れた。重い荷物から解放されてようやく一息ついた感じである。旅行中はなるべく身軽に動き回りたいから、極力荷物は減らすようにしているのだが、一ヶ月の長旅ともなればそれなりに荷物がかさばる。今回は駅で…

8月27日(フライブルク~バート・ラガーツ その1)

昨夏の旅行記の続きである。フライブルクをあとにしてスイスにまた五日ほど滞在し、それからミラノ経由で帰国した。今回記すのは、その一日目の行程である。 二週間滞在したフライブルクを出発。バーゼル行の普通列車に乗る。来た時とは逆のルートである。ほ…

フライブルクにて

夏の旅行記の続きである。以前にも書いたように、フライブルクでの話はエピソード的なものを紹介するにとどめ、先を急ぐことにしたい。 フライブルクに到着した翌日から、さっそく研修が始まった。はじめに与えられた課題は、二人一組のペアで街を歩き、与え…

旅行記のこと

ちょっと前になるが三月の終わりに、友人と伊豆へ日帰り旅行に行ってきた。東伊豆の城ヶ崎海岸、大室山、さくらの里、赤沢温泉などを慌ただしく回った。気心の知れた古い友人ということで、ランチでのビールを皮切りにたえず酒を飲んでいるといった有様だっ…

俳句、音楽、そしてフライブルクへ

今年も残すところわずかとなった。一年間はあっという間のようでもあり、またおそろしく長かったような気もする。 落ち込みがちなときもあったりして、気晴らしに旅行にでも出たい気分だが、年の瀬でなかなかそうも行かない。それでも10日ほど前、静岡にある…

8月13日(グリンデルヴァルト~インターラーケン)

朝のシャワーを浴び、ベッドの前で荷物を整理していると、同じ部屋の女性から「おはようございます」と日本語で声をかけられた。びっくりして訊き返すと、彼女はローザンヌ出身で、昨年、四国へ旅行に来ていたのだという。スイス人ながらインターラーケンは…

8月12日(ヴェンゲン~グリンデルヴァルト)

夏のヨーロッパ旅行の記事は、元々備忘録を兼ねてはじめたもので、九月中には書き上げるつもりだったが、予想以上に長引いてしまっている。スイスを去ってドイツのフライブルクへ行くまであと二日。今回は多少駆け足でメモ風に済ませよう。 午前8時にヴェン…

8月11日(インターラーケン~ヴェンゲン)

朝食をとりに食堂へ降りてゆくと、窓から淡紅色に染まったユングフラウが見えた。ホテルの人に訊いて天気予報を確かめると、今日は一日晴天とのこと。ホテルを出てヴィルダースヴィール駅へ行く。 駅に着くと、一つしかないカウンターをグループ客が占拠して…

8月10日(インターラーケン)

朝から曇り空がひろがる。ホテルのフロントで訊くと、一日中、雨が降ったり止んだりという天気らしい。 インターラーケンへ来たからには、ユングフラウヨッホへの登山列車に乗りたいが、そのタイミングが難しい。地区乗り放題のチケットを買ったが、山頂のユ…

8月9日(ミラノ~インターラーケン)

午前4時に起床。シャワー、そして読書。8時半前のジュネーヴ行きのECに乗り、国境の町ブリークをめざす。睡眠不足で眠い。うつらうつらしていると、車掌が検札に来て起こされた。窓の外に湖が見える。イタリア北部の湖水地方の一角を占めるマジョーレ湖であ…

8月8日(フィレンツェ~ミラノ)

フィレンツェは今日で最終日。明日はスイスへ行くので、今日中にミラノまで移動してしまう予定である。 午前中、これまで訪問を先延ばしにしていたアカデミア美術館を訪れたが、なんと休館。月曜日なのをうっかりしていた。フィレンツェ観光の必見ポイントと…

8月7日②(フィレンツェ)

ウフィツィ美術館で驚いたのは、多くの人がひたすら写真撮影に没頭していたことである。名画をカメラで撮ること自体が悪いというのではない。問題はその撮り方である。ファインダー越しに絵とにらめっこし、シャッターを押す。そして自分の目では一切絵を見…

8月7日①(フィレンツェ)

ホテルで朝食後、ウフィツィ美術館へ。フィレンツェカード(フィレンツェのさまざまな施設に入ることのできる割引カード)を持っていたので、並ばずにすぐ入館できた。丸々午前中をかけて鑑賞。その後、外へ出て昼食のサンドイッチをほおばった。 前々回の記…

8月6日(ミラノ~フィレンツェ)

早朝にホテルを出発。イタリアでの主な観光先はフィレンツェなので、なるべく早く向うへ着いて一日をフル活用する目算である。 駅へ着き、自販機で列車を検索すると、8時35分のフィレンツェ行きの特急があった。値段は68ユーロ。すぐに買おうと思ったが、念…

ミラノから成田へ

九月二日に無事帰国した。八月は丸々ヨーロッパ過ごしだった。さすがに向うでブログ記事を書く余裕はなかったが、メモと記憶を頼りに「日記」形式で旅行中の日々を振りかえってみよう。しかしその前に(順序は前後するが)日本帰国後の印象を記してみたい。 …

リア充よりもリア忙

明日、ドイツへ向けて出発する。静岡は今日中に出てしまう。イタリアからスイス経由でドイツに入り、フライブルクに滞在する。帰国は9月の初めである。 先日、街を歩いていたら、隣の小学生が仲間に向かって「今日はリア充だったね!」と話しかけていた。世…